マッチングアプリで病む人が少なくない世の中。
日本は今でも「病む」という人を小馬鹿にする風潮があります。
でもそれ、やっぱり危険ですよ…?
目次
マッチングアプリで病む人が多発中!
「恋人を作ろうって思ってマッチングアプリをやってたんだけどさ、どうにも疲れちゃって…最近は触れてないかなぁ…。」
マッチングアプリでの出会いが一般化してきた今、こんな話をどこかで一度は聞いたことがあるのではないのでしょうか?
暇つぶしなど気軽な気持ちで始めているなら、「病むなら離れてみれば?」で大体解決します。
しかし「いつまでに結婚したい」「日常では異性との出会いが絶対望めない」などの状況があると、上記の方法での解決が難しくなってきます。
そしてその場合、精神状態は悪くなる一方。結果、日常生活に支障をきたすほどになってしまうこともあります。
そうなる前に、漫画で軽くリラックスを入れつつ、「病む」ということにどう対処をすればいいのか学んでいきましょう。
マッチングアプリで病む…それってどんな状態?
正しい対処法を知るためには、まず正しい現状認識が必要になります。
「病む」と簡単に言われる落ち込んだ状態が長期間続く場合、それは決して「気持ちの問題」ではありません。ある身体的な不調が起こっている場合があります。
今回はその原因の一つ、「過覚醒」について解説をしていきます。
※とはいえ、この記事を書くライターも医学知識を深く持っているわけではありません。もし既に日常生活に支障がある場合は、近くのクリニックに素早くかかるといいでしょう。
「過覚醒」って知ってる?
強いストレスを受けたとき、交感神経の活動が亢進したり、副腎皮質ホルモンが分泌されたりして、体は活動するのに適した状態になります。これは生体防御のための正常な反応であり、ストレスが解除されると、体もリラックスした状態にもどります。
しかし何らかの原因で、ストレスが解除されても体が緊張した状態を保ち続け、「不眠症」「イライラ」「ちょっとしたことに極端に反応する」「警戒心が強くなる」などといった状態が続いてしまうことがあります。これを過覚醒といいます。
引用元:e-ヘルスネット
人間には活動的な状態で優位な「交感神経」、落ち着いた状態で優位な「副交感神経」の2つがあります。この2つの神経はシーソーのように、タイミングによってどちらかが優位な状態になっています。
そのうちストレスが長期的にかかり続け、交感神経が優位な状態が異常に続く症状を「過覚醒」と呼びます。
具体的な症状は引用した通りですが、つまりは体が活動的な状態が続いてる状態のため「疲れた…」という感覚が現れます。
過覚醒になるとどうなるの?
日常で本来、副交感神経が優位になるのは「睡眠中」「食事中」「リラックス中」の主に3つのシチュエーションです。
しかし過覚醒の状態ではそのシチュエーションでも交感神経が優位のまま。それによって様々な症状が現れます。
- 睡眠に影響が出る
– 不眠症
– 眠りが浅い、疲れが取れない - 食事に影響が出る
– 唾液が出ず食事がしづらい
– 食欲不信
– 便秘になる - リラックス中に影響が出る
– 何となく不安が続いている
– 頭に考えが巡ってしまっている
– 趣味や好きなことに集中できない
そして大きな問題なのが、「活動的」な状態のためにこういった不調があっても「自分で気づきにくい」「人からは気づかれにくい」というものがあります。
表面上は活動的で行動意欲もあり、しかし裏で体力はすり減っていく一方。
はっきりと不調が表面に出てくるのはすり減り切ってしまった時であり、そうなると本当に動けない状態となってしまいます。
そのため、「仕事にはいけてるし」「友達といる時は楽しいし」という状態であったとしても大丈夫とは言い切れないのです。
マッチングアプリで過覚醒を起こしかねない状況
さて、それではマッチングアプリに話を戻しましょう。アプリを使っていて病む、つまり過覚醒に陥ってしまう状況としては、このようなものが考えられます。
- 出会いに関してプレッシャーがある
– いい人を見つけないとという意識が強い
– うまくいかなかった時に強く落ち込んでしまう - 答えが出ないことを考えてる
– どうすれば万人に好かれるか考えてる
– 相手の気持ちを読み取ろうとする
– 「ヤリモク」「飯モク」を常に疑っている - そもそも日常にストレスが多い
– 忙しい中、無理にアプリを使っている
– 仕事で解決しない大きな悩みがある
– ストレスの捌け口としてアプリに使っている
気をつけて欲しいのが「実はアプリが原因ではない」というパターン。
「病んでしまう」精神状態を根本から改善したいのであれば、短絡的に「人と会うから疲れる」といった考えはしない方がいいでしょう。
マッチングアプリで病むのは「意識」では治せない
「病む」という精神状態を改善する方法を解説する前に、「気の持ちようでなんとかなる」ことはないということを理解しておきましょう。
「脳脊髄神経系」と「自立神経系」の違い
交感神経と副交感神経をまとめて「自立神経系」といいます。それに対してもう一つ「脳脊髄神経系」というものがあります。
- 脳脊髄神経系
– 手足を動かしたり痛みを感じる神経、意識的にコントロールできる - 自律神経系
– 体の各部位を調節する神経、意識的にコントロールできない
ここからわかるように、そもそも自律神経系は意識的にコントロールができないもの(=環境に対して反射で動くもの)です。
そのためこの神経系の動きを正常に戻すには、内面を変えるのではなく「環境」を変える必要があるのです。
マッチングアプリで病まないためのルール
それではここまで踏まえた上で、最後にマッチングアプリで病まないようにするための対処法を解説していきます。
1.マッチングアプリを目につきやすい場所に置かない
もしマッチングアプリが病む本当の原因なのであれば、まずはそれがあまり目につかないような環境を作りましょう。
- アプリのアイコンをスマホの1ページめに置かない
- アプリの通知を全て切っておく
- アプリを開く時間とタイミングを決めておく
それ以外にも、そもそもスマホを触る時間を減らす努力をするという方法もあるでしょう。スマホが必要ない時は機内モードにしとくなどの工夫も非常に効果的です。
2.自分都合でマッチングアプリを使う
マッチングアプリに限らず、人と人が関わる場所では色々とした悩みが生まれやすいもの。しかしそれらの悩みの多くが「考えても仕方のないこと」だったりします。
特に「相手がこうだから〜」という形の悩みは、考えても絶対に答えが出ません。
- 自分の好きなタイミングで返信をする
- 1人に集中するのではなく、いろんな人と出会うようにする
- 変に相手を疑ってかからない
「相手がこんな人だったらどうしよう…」という不安も、やはり同じように答えが出ません。
「個室はどんな状況でも入らない」「正しい判断ができるようにお酒は1杯まで」といったルールを自分に設けるといいでしょう。
3.日常生活から「自立神経にいい生活」を
そして最後に、病む状況を変えたいのであれば「日常生活からの見直し」を行うといいでしょう。
ストレスの原因になる「ストレッサー」は日常の至る所に存在します。もちろんどうしようもないこともありますが、自分で自覚できるだけでも気持ちはだいぶ楽になります。
- 夜は早く布団に入り、朝日をしっかり浴びるようにする
- 運動をして体を疲れさせて無理やり休息状態に入る
- エステやマッサージなど「リラックスできるもの」を色々試してみる
調べたりなんとかしようと思えるうちがセーフライン!動けなくなる前に対処しよう。
この記事をお読みの方は、まだ自分で調べごとをしたり記事を読んだりと「まだ体力が残っている方」のはずです。
そこから病んだ状態が続き、精神的な体力がすり減り切ってしまうと本当に動けない状態になってしまいます。
普通に日々が送れていても、「疲れが溜まったな…」と思ったらこの過覚醒のはなしを思い出し、しっかりリラックスできる環境を整えるようにしましょう。